ダイナミックレンジとはなんだろう。
コゲラ
24 Nov 11:36

最近沸いてきた疑問なのですが「ダイナミックレンジ」について素朴な疑問を持ちました。
フジのS3Proのサンプルを見たり、カメラ雑誌の今月号のサンプルでハイライトの中にさらに階調表現が出来ている物が有りました。
その時は確かに「ほー」と思ったのですが、よく考えて見ると我々がデジタル処理された画像を見る場合、モニターで見る限りは色を配分するスケールは最大256に固定されているんですよね
センサーに貯まった電荷をどのように振り分けるかで、あのハイライトの中のにさらにディテールを残すためには、それ以外つまり色の何処かの部分の間隔を狭めるなり間引くなりしてやらないと、出ないのではないのかと思ったのです。
中間処理ではRAWで12bit、TIFFで16bitと階調表現は出来ると思いますが、最終的に人の目にさらされるときのスケールが300にも400にも広がったわけではないので、広いダイナミックレンジとはなんなのだろう思ったのです。
アナログなら、ラチチュードがハイライトがわに広がった新しいリバーサルが出たよと言えば、自分の目のスケールが許す限り追従すると思うのですが、デジタルって目にするときにはすでに256で切られちゃってるので???と思ってしまいました。

RAW現像で自分の意とする部分の表現が広がることはあると思うのですが、いったいどうなんでしょう。

Re: ダイナミックレンジとはなんだろう。
アサイ
24 Nov 19:25

おっしゃるとおりだと思います。
レンジ、特にハイライト側が伸びればそれはもう楽になりますが、最終的には所詮各色256段階しかない中にいかに有効に押し込むかって事になるのでしょうね。結果的に“間引く”事になるのでしょうが、そのへんは人間の目の限界ともかかわってくるでしょう。
あと、本来の写真の表現と言うのはいかに省略するかでもある訳で、むやみに明暗が広く再現できるのも考え物かなーなんて思います。作画上で“引き算”するのと同様、“飛ばす・潰す”も重要なテクニックですから、例えばプラスマイナス10EVもあったとしたらかえってやりにくいかも(笑)。
もっとも現状では、やはりデジはハイライトが弱いなぁーと思うのは正直なところです。

間ではなく、上下が増えること。
香織淳士
24 Nov 23:51

 確かに表現階調が256しか無いこと自体も問題ですが、
もっと問題なのは、モニターや紙に印刷した時の表現『領域』が、
何にも変わっていないことです。
と言いますか、階調は256のままでも、この表現『領域』が広くなれば、
モニターや紙媒体の方の『ダイナミックレンジ』が広くなったことになります。
ダイナミックレンジが広がるとは、階調が増えることではなく、
0の下、256の上が出来るということですからね。
 で、モニター等の表現『領域』はそのままで、
データの表現『領域』が広くなるとどうなるかというと、
画像が眠くなります(-_-:)。
だもんで、実際の画像が出てくるまでは、
正直言ってS3プロの画像には期待していませんでした。
結果としては、その辺を上手いことバランスさせることに成功したようで、
富士フィルムさんやるなーと言うのが、個人的感想‥‥。
 よくEOS1Dマーク2の画像は眠いとか言われますが、
データが内包しているダイナミックレンジに対して、
モニタや紙媒体が表現可能なダイナミックレンジが狭過ぎることに依る、
弊害ではないかと思います。
少なくともJPEGの画像に付いては、
素直にハイライト側は飛ばしてしまえば良かったものを‥‥(-_-)v-〜。
プロでJPEGで撮っている人が、多いということなんでしょうね。

Re: ダイナミックレンジとはなんだろう。
TS
25 Nov 09:06

この当たり私も「理解出来ない派」の一人なのですが、例に依って強引に自分の中で理解しようとしてます。
で、根拠の無い私の理論では、RAWで考えた場合12ビットと云う事は、受光素子で認識出来るアナログデータを&H000〜&HFFFの範囲のデジタルに変換していると云う事になると思うのですが、
この認識可能な範囲がS3proは4倍に広がったと云う事で、&HFFF段の階段が段数は同じでも長さが従来より4倍になったと理解しています。
従来であれば、暗くて見えなかった地下室が更にしたまで階段が下に伸びたのである程度見える様になったり、眩しくて見えなかった上空が階段が上に伸びて見える様になったと理解する訳です。
階段の全体の長さは伸びても段数は同じですので、当然1段当たりの高さは高くなる訳ですが、この階段は真っ直ぐでなく、神社の屋根の様にカーブしてる階段だと思われるので、両端の階段程以前との差が大きいものと想像しています。
この&HFFFの階段を256段=&HFF段に間引く訳ですが、あとはどうやって間引くかはメーカの画像エンジン次第と云う事です。
この間引き方で従来つぶれていた部分を、モニタや印刷時の階調表現内に納める事が可能になったと。
これが私の(あくまで根拠の無いTT)ダイナミックレンジが広がった理解方法です。・・・余計に判らないかな?

コゲラさんWrote:
> RAW現像で自分の意とする部分の表現が広がることはあると思うのですが、いったいどうなんでしょう。
御指摘の通りと思います。RAWで現像する場合は現像ソフトの制約はあるものの、画像エンジン変わりに自分で調整可能と云うことだと認識しています。Jepgは間引かれた状態ですが、RAWは元データですから、間引き方の調整が可能だと云うことだと思います。
でも、RAWデータ自体で黒つぶれ、白飛び、色飛びしてしまった部分は救いようがないですよね。

S3proのダイナミックレンジの広さは魅力を感じます。解像感と同じ位重要な要素と思っています。
いくら解像度が高くても画素間の差が無ければ、解像感は生まれてこないと思うからです。
でも、色の分離性はフォビオンにかなう素子はないので、「SD10の勝ち!」と審判してます。

Re: ダイナミックレンジとはなんだろう。
コゲラ
25 Nov 11:22

>S3proは4倍に広がったと云う事で
一つはこれなのですが、サンプルで400%とあっても、例えば面積が4倍のように明らかな差ではなく、音のdbみたいな認識しか出来ないのではないかな人間の目って、と思ってます。

結局は我々が見ることの出来る小窓にどの部分を持ってくるかですね。

>いくら解像度が高くても画素間の差が無ければ、解像感は生まれてこないと思うからです。
確かにそうですね、二次元では境が分かっての解像感ですもんね。

そう考えるとフィルムって良く出来てますね。

Re: Re: ダイナミックレンジとはなんだろう。
よっちゃん
25 Nov 13:23

コゲラさんWrote:
> >S3proは4倍に広がったと云う事で
> 一つはこれなのですが、サンプルで400%とあっても、例えば面積が4倍のように明らかな差ではなく、音のdbみたいな認識しか出来ないのではないかな人間の目って、と思ってます。

追加ですが、ダイナミックレンジが400%になったとは暗部と明部の範囲が一段づつ広まったと
いうことらしいです。
つまり、仮にいままで明るい側に3段、暗い側に4段、階調表現が可能だったとすれば明部に4段、
暗部に5段まで表現できる範囲がふえるわけです。
2の7乗が2の9乗になったわけで確かに4倍になっているので400%アップといえるわけですが、
7EVの範囲が9EVになったということで、1.3倍くらいになったというのが実感でしょう。
この辺はちょっとまぎらわしい表現ですね。
まだまだネガのように露出固定で撮れるようなことは無理でしょうね。

Re: Re: ダイナミックレンジとはなんだろう。
I's
25 Nov 13:35

コゲラさんWrote:
> そう考えるとフィルムって良く出来てますね。

フィルムがよくできているというのはその通りなんですが、本来アナログであるデータをデジタルに置き換えるときに
どうしても人為が生じるわけでその辺の問題でしょうね。将来的に演算速度が恐ろしく速いプロセッサととんでもない
大容量メモリが開発されれば8bitではなく、もっとデータ量を増やせるので問題は減っていくのでしょうが。
現在はどこをどう間引くかというところに逆に各メーカーのポリシーというのを反映させる余地があるわけですよね。

Re: ダイナミックレンジとはなんだろう。
Capri
25 Nov 19:11

フィルムカメラを併用される方もいらっしゃいますが、
この「ダイナミックレンジ」の違いがひとつの理由になるのでしょうか。
早い話がフィルム印画紙に近づくことで解決するはず、とデジカメを始めた頃から強く思っていますが、
あまり語られることはありませんね。写真業界のタブーなのかと懐疑的にもなりますね。

それにしても S3 Pro、うらやましい仕様ですね、ほんとに。
で、サンプルを見ると… やっぱりフォビオンが好き!! でした (^^;

Re: Re: ダイナミックレンジとはなんだろう。
maro
25 Nov 21:34

SIGMA SD9/10 ユーザーにとって幸せなことのひとつは1ピクセルが生きている画像を撮影できることだと思っています。
ベイヤー型がベイヤー型であり続ける限り、この部分では FOVEON タイプのセンサーには敵わないでしょう。

Re: ダイナミックレンジとはなんだろう。
香織淳士
25 Nov 22:16

 ダイナミックレンジの増えた方向は、
ISO固定で考えると、明るい方だけと思っていいんではないかと思います。
もっとも、ハニカムという時点で、
既に暗い方には、他のよりは有利だったと思いますが‥‥。
 で、結局S3プロでダイナミックレンジが増えたというのは、
リバーサルフィルム以下のラチチュードから、
少しだけネガに近づいたという事なんですが、
実はネガからプリントした場合でも、
ネガフィルムに納まっている全てのダイナミックレンジを、
プリントで表現出来る訳ではありません。
例えばダイナミックレンジを、こう表現してみましょう。

デジタルカメラ5
リバーサルフィルム6
S3プロ8
ネガ10

 でもプリントすると、デジカメ、リバーサルともまあ5位しか表現出来ず、
ネガを使ってもせいぜい7位しかプリントには出ません。
ネガのラチチュードが広いと言っても、
プリント(モニターも含む)媒体が表現し得るダイナミックレンジは限られているので、
取り込んだ階調の全てをプリント出来る訳ではない訳です。
 ところが──。
S3プロの場合、取り込んだ8のダイナミックレンジを、
強引にプリント出来る7の中に押し込むことも、
ネガ同様に上下を切り捨てて7にプリントしたり、
もっとダイナミックレンジの狭いリバーサルや、
他のデジカメ程度にすることも出来ます。
 元々デジカメの利点は、このプリント時のダイナミックレンジ変換
(要はトーンカーブの制御)が可能な点ですが、
元のダイナミックレンジが広い分、出来ることの幅は広くなり、
これは大きな利点と言えるでしょうね──。

 で、ダイナミックレンジが明るい方に広がるとはどういうことかと言えば、
暗い建物を撮った。
空が写っていた。
他のカメラだと、白い雲や太陽が飛んでいた。
S3プロだと、太陽が見える写真が撮れた。
そんな感じ──。
 ま、カメラ選びなんて、
どこに利点を見つけて、どれを選ぶかですよね。
画素数で本当にSD11で他のデジタル一眼レフに並んでくれれば、
解像力の魅力でも、六十万円以上するカメラ並になるので、
嬉しいのですが‥‥。
 ちょっと一時頓挫してしまったSDEFプロジェクトが再開してくれれば、
マウントの問題もなくなって、益々私に取っても敷居が下がるのですが‥‥。
そもそもSD11(乃至SD7)が出るのは何時なんだ(のの)?
取り敢えず、SD11が、物凄く使い易い物になっていることを祈っておりまする。
シャッタースピードダイヤルをただのコマンドダイヤルにしてくれれば、
前ダイヤルを露出補正ダイヤルに振れる筈なんですけどねー‥‥。